望んで市民になったのだから
◇正義のゆくえ I.C.E特別捜査官

ハリソン・フォード、メジャースタジオ以外の映画でに初主演!らしい。
だからなのか!前売り券が1500円なのはメジャースタジオ制作じゃない、そのせいなのか!『正義のゆくえ I.C.E特別捜査官』。
結局TOHOシネマズのポイントで観に行った。
だって1500円は勘弁して貰いたい。
かなり割高に感じるですよ……。


移民局のベテラン捜査官マックスは、捜査に入った工場で不法滞在者のミリアを捕まえた。しかし彼女は息子を引き取る為に今日中に金を返しに行かなければならないという。必死のミリアは「代わりに息子を迎えに行って欲しい」とマックスに懇願する。哀れに思いながらも彼女の願いを退けたマックスだったが……。

やー、ハリソン・フォードも歳とったね~、と思わせる一本。
流石におじいちゃんぽかった。
まあ既にそれなりの年齢だからなー。
むしろ去年のあの映画の方がおかしいんだよね(笑)
ほんと、役者さんってすげぇね。


主演はハリソン・フォードになっているんだけど、実際の所はそうではなく。
色々な事情を抱えてアメリカにいる、「市民」になりたい人やなれない人、間もなく権利を手にする人や目前で失う人といった、様々な人種の「アメリカ滞在者」達が主役だったようです。
っていうか、実際のところハリソン・フォードが映っている時間も結構少なかったような(笑)
そもそも主役(のはず)のハリソン・フォード演じるマックスは「不法労働者」や「不法移民」といった人々を捕まえる側の人なんだけど、お話しはほとんど不法残留者側から見たお話しになっているあたりからして、あんまりハリソン・フォードが主役とは言い難いような。
や、凄いお人好しでいい人だからかもしれないけどね、マックスが。

人生は実に不条理に満ちておりました。
その内容や方法はともかく、一生懸命努力したことは間違いないのに報われなかったり。
かと思えば、ノリと勢いと覚悟を持って乗り込んだ先に小さな幸運があって、何も失わずに大きなものを得たりとか。
どっちが良いとか悪いとかじゃないけど、ただもう不条理だなぁと。

宣誓式で市長さん(?)が「(アメリカ市民になったからと言って)成功が約束された訳ではない。しかしチャンスを手に入れたのだ」みたいなことを言っていたけど、それが救いなのかな~と。
大多数の人々はアメリカン・ドリームなんて成し遂げられずに終わるんだろうけど。
それでもではあるもんなぁ。
その舞台にも立てずに去っていったお姉さんとか、非常に切ないよね…。

~総評~
うう、重い、重いぜ。この映画の最後では、幸運を掴む人と不幸な境遇で終わる人がハッキリと別れてしまうので、もの凄く胃のあたりが重い終わり方です。不幸な人というのが、これまた実に悲惨な結末なんだよね。「市民権取れて良かったね~」と思う次には「そこまでしなくても……」という悲劇が続いたりして、観てる方も浮き沈みが辛いところ。面白かったけど凹む映画だなぁ……。

 
 

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