−−−狐笛だ。主が呼んでいる。
2006年3月29日 読書
狐笛のかなた
ISBN:4652077343 単行本 上橋 菜穂子
理論社 2003/11 ¥1,575
ワタクシの新刊情報源、新聞の書評欄で見つけた本。いや、結構いいんだよね、新聞の読書コーナー。たしか『架空の王国』もここで見つけたんじゃなかったかな。
ただ惜しむらくは、紹介されているのがハードカバーばっかりなのだよねえ。通勤で読むのに、ハードカバーは辛いのだ。
ついでに言うと、書評欄で見て「面白そうだな」と思っても覚えているのはタイトルくらいなので、本屋で探すのがえらく大変。なのでついついamazon.comとかで買ってしまう。すると、手元に届いて吃驚!これ児童文学だったよ……。
青い人たちの青いお話が大好物のM太。いや、今回は’青い’にも到達していなかったな。うむ。むしろ甘酸っぱいというか(?)。そのあたりは流石に児童文学という所だろうか。さくさく読めるし。情景がとても良く浮かぶきれいな文章だったし。それでいて切ない話しなのが堪らない。
もー、野火がなあ。ひたすらに一途でねえ。悲しいくらいにかわいいんだ。
小夜とふれあえるわけでもないし、ましてや目の前に出ることも出来ないのに。ただ「小夜を守りたい」と思って、あっさりと主様より小夜をとってしまう野火がねえ。漢気あふれるというか、哀れというか、恋する男の子だねというか(笑)良い子だなあ、ほんとにもう。
一応、最後のあれは救いなのだろうかね。
「むごい」とつぶやいた小春丸に大郎がおだやかに「そうでしょうか……」とつぶやく。確かに本人達はこの上もなく幸せそうだったからいいのかな。人でも霊狐でもないものとなっても、二人で生きていけるのは幸せなことなのかな。それならそれでいいのかな。
最後まで、切ないながらも救いのあるお話しで、大人でも十分に楽しめる物語でしたよ。
ISBN:4652077343 単行本 上橋 菜穂子
理論社 2003/11 ¥1,575
夕暮れの枯野を火色の毛皮を光らせて駆ける子狐はふしぎな娘に出会った。“あわい”に生まれ、使い魔として生きる野火。“聞き耳”の力を受け継いでしまった小夜。そして、森陰の屋敷に幽閉されている少年小春丸。彼らは、隣り合うふたつの国の、過去の因縁と呪いの渦に巻きこまれていく。孤独でまっすぐな二つの心の物語。
ワタクシの新刊情報源、新聞の書評欄で見つけた本。いや、結構いいんだよね、新聞の読書コーナー。たしか『架空の王国』もここで見つけたんじゃなかったかな。
ただ惜しむらくは、紹介されているのがハードカバーばっかりなのだよねえ。通勤で読むのに、ハードカバーは辛いのだ。
ついでに言うと、書評欄で見て「面白そうだな」と思っても覚えているのはタイトルくらいなので、本屋で探すのがえらく大変。なのでついついamazon.comとかで買ってしまう。すると、手元に届いて吃驚!これ児童文学だったよ……。
青い人たちの青いお話が大好物のM太。いや、今回は’青い’にも到達していなかったな。うむ。むしろ甘酸っぱいというか(?)。そのあたりは流石に児童文学という所だろうか。さくさく読めるし。情景がとても良く浮かぶきれいな文章だったし。それでいて切ない話しなのが堪らない。
もー、野火がなあ。ひたすらに一途でねえ。悲しいくらいにかわいいんだ。
小夜とふれあえるわけでもないし、ましてや目の前に出ることも出来ないのに。ただ「小夜を守りたい」と思って、あっさりと主様より小夜をとってしまう野火がねえ。漢気あふれるというか、哀れというか、恋する男の子だねというか(笑)良い子だなあ、ほんとにもう。
一応、最後のあれは救いなのだろうかね。
「むごい」とつぶやいた小春丸に大郎がおだやかに「そうでしょうか……」とつぶやく。確かに本人達はこの上もなく幸せそうだったからいいのかな。人でも霊狐でもないものとなっても、二人で生きていけるのは幸せなことなのかな。それならそれでいいのかな。
最後まで、切ないながらも救いのあるお話しで、大人でも十分に楽しめる物語でしたよ。
コメント