華胥の幽夢(ゆめ)―十二国記
ISBN:4062732041 文庫 小野 不由美
講談社 2001/07 ¥680(古本屋で¥350−)
戴国王驍宗の命で漣国へ赴いた泰麒を待っていたのは。芳国王仲韃への大逆の張本人月渓に慶国王陽子から届けられた親書とは。才国の宝重華胥華朶に託された理想の王国への憧憬の行方は。そして、陽子、楽俊、十二国はいま―。あなたの心をふるわせ胸を熱くする十二国記珠玉の短編集。

 とりあえずこれで「十二国記」のシリーズは一通り読み終えたのかな?
なるほどなあ。確かに面白いや。なんとなくNHKがアニメ化するのも分かる気がする。まあアニメは観たことがないし観る気もないけど。
 それにしても、そろそろ登場人物が分からなくなってきたよ。国が12もあるだけでいっぱいいっぱい。多すぎ。慶と雁と戴の人たちくらいしか覚えられない……。

 毎度の事ながら、読み終わった後におも〜い感じの残るお話しだ。ああ、辛い。
読みながら「なんでこんなに爽やか感がないんだろう?」と思っていたのだが、なんとなく分かった。「国記」だから当然「王朝の興亡」が語られている訳だけれど、このお話しの中で「興」の部分が語られることがほとんど無いからだと思う。多分、慶くらいだよなあ。良くなっていきそうなのって。
で、「亡」の部分ばっかりなんだよね。普通は「起こって栄えて滅びる」っていう展開になるのが国記な気がするんだけど、この話しの場合「亡」→「亡」っていうパターンすら良くあるからなあ。そりゃま、ブルーにもなるわな。
 しかも本編は先に進まないし、そもそも本が発行されないし。これが一番ブルーなんだろうけど(笑)
2001年から全然出ていないのね、このシリーズ。きっと大人の事情なんだろうけど、それにしても酷い。続き物なんだし、あんなところで終わっているんだし。一応、読者の事情も察して欲しいところだよね……。

 本当にどうでもいいことなんだけど、文庫OFFのレビューとかで「ためになるお話し」という紹介をされていることが結構ある。
……そ、そうかなあ?こんなお話しがためになっちゃう人生は送っちゃいけないと思うんだけどなあ(←意味が違うヨ)。
それはそれとして、なんかそういうレビュー書いた人って若い子んだろうな〜とか思ってしまうわけでありましたとさ。
 
 

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