図南の翼 十二国記 講談社文庫
ISBN:4062730529 文庫 小野 不由美
講談社 2001/01 ¥730(古本屋で¥400−)
王になるために、国を救うために、少女は蓬山を目指す。大丈夫、あたしは運が強いんだもの。12歳、珠晶の苛酷な旅の叙事詩!!

何不自由なく豪商の娘として育った少女・珠晶(しゅしょう)は先王の歿後、荒廃した恭国を憂い自ら王となるため蓬山(ほうざん)を目指す。侍女の衣を失敬し家を抜け出したものの騎獣をだましとられ、苦難の末に辿り着いた蓬山には自らを恃(たの)む人が溢れていた。だが、最後に麒麟が跪(ひざまず)いたのは……。十二国供王誕生への遠大なる旅の物語!!

 真君の正体はなんとなく分かった。ああそうなんだ。何のかんのと言いつつ、彼は彼で生き方を見つけたのか。でもやっぱり一人というのがなあ……。

 今回は恭の王様・珠晶の登極までの物語。
 苦労知らずのお嬢様なのに、珠晶の考えることは豪放だ。とても12歳らしいというか、らしくないというか。『風の万里 黎明の空』で出てきた時も「うわあ、気合いの入った王様だなあ」とか思ったが、まさかちっこい頃からこんなだったとは。取り敢えず文句より先に手が出るあたり、おっかないのだった。
それでいて、旅の間に凄い勢いで色々なことを考えて吸収していくあたり、並の12歳とは違うということか。これが王気というものか。ふんむ。

 それにしても本編の進まない小説だ。本編→外伝→外伝→本編→外伝……というような発刊ペースだからいかんのだろう。まあいいんだけどさ。しかし次は本編か?でもなんか戴の話しみたいだけど……。また外伝ですか?まあいいんだけどさ。
 
 

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