しゃばけ
ISBN:410146121X 文庫 畠中 恵
新潮社 2004/03 ¥540
江戸有数の薬種問屋の一粒種・一太郎は、めっぽう体が弱く外出もままならない。ところが目を盗んで出かけた夜に人殺しを目撃。以来、猟奇的殺人事件が続き、一太郎は家族同様の妖怪と解決に乗り出すことに。若だんなの周囲は、なぜか犬神、白沢、鳴家など妖怪だらけなのだ。その矢先、犯人の刃が一太郎を襲う…。愉快で不思議な大江戸人情推理帖。

 非常に体が弱く、取り立てて何かが出来る訳でもないのに、大変有能な(でも人間じゃない)手代さん二人からそりゃあもう大切にされている回船問屋長崎屋の若旦那・一太郎さん(17)。
 ……なんていうのかなあ。既に↑ここまでの設定で、アタシのツボなのだよ。「出来る手下が主君を盛りたてて戦う」というのがたまんないのよね。
 典型的な「三国志演義好き日本人」って感じの感性だな。ちゃんと読んだ事ないけれど。

 体は弱くとも心は剛の者である若旦那。うっかりと人殺しの現場に行き会ってしまったばっかりに色々と酷い目に遭ったり、解決の為に力を尽くさざるを得なくなったり。案外大変な人生を送っています。
 そんな若旦那の力となってくれるのが、江戸の闇に住む妖達。なんだか若旦那は妖にも大人気。力を合わせて(?)事件を追っていきます。

 って書くと、微妙に語弊があるんだよなあ(笑)途中までは、あんまり一生懸命事件を追いかけてないしなあ。
 ミステリーものとも妖怪ものとも言い切れない中途半端な空気が、どこか呑気な雰囲気で良かった。うん。面白かった。
 文字も大きめだし、わりあいと短いお話だし。何にも考えたくない時には、面白く読めていいと思った。たしかまだ続きがあったはずだよね〜。読もうっと。
 
 

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