それは一通の手紙からはじまった。

新選組・斎藤一の謎
ISBN:4404026269 単行本 赤間 倭子
新人物往来社 1998/06 ￥2，520
　
　
以前読んだ「新選組副長助勤　斉藤一」の著者、赤間倭子さんの著書だったので読んでみた。
また斉藤一の小説かなと思っていたら、どうやら斉藤一の研究書だった。
うお、詳しくなってしまうよ！

斉藤一を知るために、藤田家（斎藤一はのちに藤田に姓を改めている）の人々に話を聞いたり、警視庁時代の同僚だった人物について調べたりして、ずいぶん丁寧に調査を進めた様子。
ただ、「謎の人物」と言われるだけあって残っている文献が非常に少ないらしい。
警視庁時代、政府の密偵なんかをやっていたのではないかと言われたりするだけあって、公式文書に名前が出てくることもほとんど無いらしい。
その為「・・・と思われる」という結びで終わっている考察が多いのが残念。
結局はっきりしないことが多いんだよね。

それでも著者の斉藤一への愛（愛でしょう、これは）はひしひしと感じた。
ううん、良く調べるよなあ。

なかなか興味深かったけど、何しろ2500円するんだよね、コレ。
うーん。ちょっと購入は考えてしまう。
やっぱり最初は図書館で借りてみるほうが無難かと。
その上で必要だと思う人は買えばいい、って感じだろうか。
斉藤一を研究したい人にはバイブルかもしれないけど。