『走れ!タカハシ』
著者:村上龍 講談社文庫

 近所に最近出来た中古屋(あんな小説の少ない店、古本屋とは言わぬ!)で100円で買いました。ブラボー。ハラショー。グッジョーブ!

 「ファーストベースにヘッドスライディングしてもそれが様になる日本でも珍しいプロ野球選手」(著者談)高橋慶彦選手を軸とした、普通の人たちのお話・・、という解説が付いてるんだけど。
 慶彦が軸になってるか?そしてあれが普通の人々か?!
っていうようなお話です。
 このお話を元に映画『走れ!イチロー』は作られたのよね?
・・もしかして18禁?

 基本的に出てくる人たちはヨシヒコファンじゃないし、ましてやプロ野球のことを嫌いな人もいたりして、そのあたりの下りがすんごく面白かったです。
 野球嫌いの主人公(ハマスタで売り子をしている)がプロ野球ファンを評した言葉に
「カープファンは下品だ。巨人ファンは助平で、タイガースファンは低脳で、ドラゴンズファンは無能で、スワローズファンは変態で、ホエールズファンは病気だ」
っつーのがあったんですけど、かなりウケたなぁ。ちょっと納得したし(笑)
 で、この後
「プロ野球は嫌いだ。こんなスポーツは地球上から消滅すればいいと思う」
と続くわけですが。
いや、なんか結構気持ちわかるんだよなぁ。
興味のない人にはナイターの延長ほど頭にくるものはないもんなー。
 なんてしみじみと思い起こしてしまったのでした。

 変態からしっかり者、オカマちゃんから犯罪者まで、がっちりとそのハートをとらえて放さない、タカハシヨシヒコの魅力満載の小説です(嘘!)
 

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